Archive for the ‘未分類’ Category

<弁護士交通事故裁判例>高次脳機能障害の症状固定時21歳男子の将来介護費について日額2000円で平均余命まで認めた事例

2016-06-01

 被害者のADLは自立しており,自主的に行動できているため,全面的に看視・声掛けを要するような場合と比較すると,介護者の負担は必ずしも大きいとはいえない。ただし,被害者には,ガスコンロの火を消し忘れる,外出先で突然走り出したりするといった危険な場面が過去にあったこと,障害の認識が欠けていることなどを考慮すると,屋内,屋外を問わず1人にすることなく,危険防止のためにその行動を随時看視することが被害者に必要な介護の内容と認められる。そして,介護者として被害者の家族が予定されていることも考え合わせると,付添費としては日額2000円が相当である。したがって,将来介護費としては,被害者の平均余命57年間について日額2000円による付添費を認めるのが相当である。
(大阪地裁平成19年9月26日判決)

<弁護士交通事故裁判例>併合1級相当の症状固定時25歳女子の症状固定後の付添費について最初の10年間は日額6500円,その後平均余命まで日額1万5000円で認めた事例

2016-05-31

 症状固定後の被害者の日常生活については,一応独力で必要な動作をすることができるが,右片麻痺および体幹失調の影響で運動に支障があって,生活全般にわたり,見守り,声掛けのほか,時に介助を要し,1人で外出することはできない等の状況にあること,また,神経因性膀胱の症状も見られ,以上のような症状につき改善の見込みは立っていないこと,被害者お父親は,昭和19年生まれで平成9年から左上下肢の障害を有する状況にあること,母親は昭和22年生まれで,これまで被害者の介護に中心的に当たってきたが,その負担に伴い心身の状態が悪化し休養を要する状態も見られることが認められる。以上の事実関係に照らすと,本件事故による症状固定後の介護料については,母親が67歳に達する平成26年までの10年間は日額6500円として,その後の被害者の平均余命は日額1万5000円として次の計算による。
6500円×365日×7.7217+1万5000円×365日×(18.9803-7.7217)
(東京地裁平成19年9月25日判決)

<弁護士交通事故裁判例>1級1号の症状固定時8歳男子の症状固定後の介護費について最初の11年間は日額1万6000円,その後平均余命まで日額2万4000円で認めた事例

2016-05-30

 現在,被害者の母親および祖父は常勤の職にあり,一家の生計の資を得るべく就労を継続する必要があることから,当分の間,祖母が中心となって近親者介護に従事せざるを得ない状況にある。症状固定から祖母が67歳に達するまでの11年間は,近親者介護に職業付添人1名を加えた介護体制を前提として,介護費用を算定すべきであり,少なくとも現時点での職業ヘルパー利用に係る自己負担額に近親者介護分を加算した日額1万6000円を下らないものとみてよい。その後平均余命までの59年間については,被害者が19歳に達しており,相応の成長が見込まれることから,介護の負担は増加こそすれ,減少の可能性は低いといってよく,被害者の介護に十全を期するためには,職業付添人2名による介護を前提として介護費用を算定すべきであって,その場合の介護費は,少なくとも前記日額の50%増しである2万4000円を下らないものと認められる。
(大阪地裁平成19年7月26日判決)

<弁護士交通事故裁判例>労災特別介護施設に入居している1級3号の52歳男子の将来付添介護費について日額1万6500円で平均余命分を認めた事例

2016-05-26

 被害者において,食事や車椅子による自走等こそ可能であるが,その余の日常生活動作全般にわたって常時介護を要する状態にあり,介護の程度や負担は相当重く,相応の介護費用を見込まざるを得ないといえる。被害者は,現在,労災介護施設に入居しており,今後も相当期間はこうした介護状況に変化ないものとみて良く,付添介護費を含め,将来介護に要する諸費用の算定に当たっては,現状の施設介護を前提とすべきであるが,度々入居費等の支払額が増しており,今後も同様の負担増を余儀なくされる事態は想定し得,現時点での介護に関する諸費用に一定の加算をした額を基準とすることが望ましい。そこで,被害者において,入居費月額36万2590円,ヘルパー代4万6200円,口腔ケア1000円の合計40万9790円(日額1万3659円)を負担していることから,約20%増しの日額1万6500円を付添介護費の単価とする。その上で,症状固定時における平均余命28年につき,同年数相当のライプニッツ係数により中間利息を控除する。
(大阪地裁平成19年7月26日判決)

<弁護士交通事故裁判例>1級1号の69歳男子の家族介護費を日額1万円で平均余命まで認めた事例

2016-05-25

 被害者は,症状固定後も終生,それ以前と同様に日常生活すべてにわたる介護を要し,妻らにおいて,起床から就寝まで介護および病院への通院付添いに専念することが必要である。また,福祉制度等の充実により,介護の負担が軽減する可能性もある反面,被害者の体調次第では,職業付添人による介護の必要が生じることも十分に考えられるところである。そうすると,本件事故と相当因果関係のある症状固定から終生要する家族介護費は,1日当たり1万円と認めるのが相当である。被害者は,本件事故当時68歳である。68歳男子の平均余命は15.83年であって,本件事故から約1年後に症状が固定したから,ライプニッツ係数により年5分の割合による中間利息を控除して,症状固定時から終生必要とする家族介護費の本件事故当時の現価を求める。
(神戸地裁平成19年6月28日判決)

<弁護士交通事故裁判例>遷延性意識障害の症状固定時22歳女子の将来介護費について日額1万8000円で認めた事例

2016-05-24

 被害者は,遷延性意識障害,四肢麻痺等の後遺障害が残存し,常時介護が必要な状態にあること,症状固定後,平成16年11月9日までは療養センターに入院し,その後は自宅において母親により介護されていること等が認められる。本件事故と相当因果関係のある将来介護費等は,介護費として,症状固定後入院していた4年間につき1日6500円を,自宅において介護を受け始め母親が67歳になるまでの期間につき1日1万円を,それ以降の期間につき1日1万8000円を基礎とするとともに,雑費として,入院していた4年間につき1日1500円を,それ以降の期間につき1月2万7000円を基礎として認めるのが相当である。
(東京地裁平成19年5月30日判決)

<弁護士交通事故裁判例>1級3号の21歳女子の将来介護費用について母親が67歳に達するまで日額1万5000円,それ以降を日額1万8000円で平均余命まで認めた事例

2016-05-23

 被害者は,意思疎通や自らの意思に基づく動作がほとんどできない状態であり,定期的に痙攣発作も起こしており,常時の介護を要するものと認められる。将来介護費としては,自宅介護開始から母親が67歳に達するまでは日額1万5000円,それ以降,被害者の平均余命までは,母親による介護は困難となるから職業介護人による介護を前提として日額1万8000円を認めるのが相当である。また,現在,1週間に3回訪問看護を受けているが,訪問看護料としては月額1万5000円の限度で相当と認める。
(大阪地裁平成19年2月21日判決)

<弁護士交通事故裁判例>高次脳機能障害の67歳女子の将来の介護料について日額1万円で平均余命まで認定した事例

2016-05-19

 被害者の高次脳機能障害の程度は高度ではあるが,全面的に介護を要する状態であるとはいえない。もっとも,具体的な介護の状況については,身の回りの処理動作に関しては声掛けを要する程度であるにしても,外出には必ず付添が必要な状態であり,感情の起伏や感情的な言動,易刺激性等の情緒面の障害も少なからず認められるほか,夜間もすぐに目が覚めるなど,介護者にとって肉体的,精神的な負担は決して軽いものとはいえない。さらに,夫は,現在67歳であり,左膝関節炎等の持病を有していること,長男は身体障碍2級であり,二男はうつ病を患っていることより,将来,職業人介護者の援助を要する状態であるといえる。介護保険制度が一定程度なされていることを踏まえても,1日当たり1万円とする主張は高額に過ぎるとまでは言い難い。
(東京地裁平成19年2月14日判決)

<弁護士交通事故裁判例>併合1級の症状固定時65歳女子の将来の介護費について,平均余命まで入院費も含めて日額9000円で認めた事例

2016-05-16

 被害者は,本件事故により生じた高次脳機能障害および手指の巧緻性の欠如から,起床,更衣,ふらつきのない独歩,食事の準備・後片付け,排便排尿の際の後始末,服薬管理,金銭管理,入浴,洗髪洗身などの後遺を1人で行うことは困難であることや廃用性症候群による症状の進行を防ぐために,日常生活全般にわたって周囲の指示ないし看視が不可欠であり,常時被害者を見守り,状況に応じた適切な指示を行う介護が必要であると認められる。被害者側は息子の家で生活することを前提として将来の付添介護費を請求するが,被害者の後遺障害の内容・程度のほか,本件事故後,被害者を一度も息子の家に連れて行っていないことをも考慮すると,被害者が退院後,息子の家になじんで適切な介護の下で日常生活を送ることは現実的に困難であり,今後も入院しながら,週数日間自宅に戻るという生活を続けることを前提として定めるのが相当である。将来の介護費としては,入院費も含め,日額9000円を認めるのが相当であり,被害者の常時介護は,症状固定時から平均余命までの23年間必要となる。
(大阪地裁平成18年6月26日判決)

<弁護士交通事故裁判例>高次脳機能障害の症状固定時44歳女子の将来の介護費用について,平均余命である42年間,日額5000円で認めた事例

2016-05-13

 被害者の後遺症は高次脳機能障害に由来するものであり,人格変化,記銘力障害,遂行能力の低下ならびに社会適応の障害等が肯定され,てんかん発作が現れた経験もあることからすると,少なくとも日常生活における随時の付添介護はその必要性が認められるというべきである。また被害者の症状からすると,上記介護の態様は,肉体的な介添えではなく,看視,声掛けの類であると認められる。上記態様における介護は,主として被害者の夫をはじめとする近親者介護によって行わざるを得ないものと考えられ,またそれが相当と考えられるが,これに要する介護費用の損害は,日額5000円,その期間は症状固定時の被害者の平均余命である42年とすべきである。
(神戸地裁平成18年6月16日判決)

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