<弁護士・交通事故裁判例>乳頭部以下の体幹および両上肢の運動・知覚完全麻痺の被害者に平均余命の終期まで1日当たり5000円の割合で将来の介護費を認めた事例
2015-11-13
被害者は,ベッドで食事を摂ったり,字を書いたり,片手ずつで洗面することは出来るが,1人で立ったり,体位を変換したり,排便は出来ない状態なので,将来とも介護が必要で,その費用としては退院後平均余命の終期まで54年にわたり1日当たり,5000円を要するものと認めるのが相当である。
身障者用便器代,身障者用洗面化粧台代,被害者居住の1階のガス風呂湯沸し器代,バス代等を損害として認める。
エレベーター工事費については,その便宜が被害者以外の者についても生じることにより,費用の半額を損害として認める。
(大阪地裁平成4年11月26日判決)