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<弁護士・交通事故裁判例>10歳の男児の入院につき近親者の付添看護費用として1日当たり4500円を認めたが,母親と同一病院に入院していた期間は母親についてだけ付添看護費を認めた事例

2015-07-16

 被害者は,子供であるので入院につき近親者の付添が必要と認められ,付添看護費は1日4500円が相当である。ただし,被害者が,(同じく本件事故の被害者である)母親と同じ病院に同一期間入院していた11日分については,付添看護は1人で足り,既に母親の付添看護費を認定済みであるので,子供の分としては認めない。
(大阪地裁平成7年7月13日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>重症患者には完全看護体制がとられ,肉親の面会は情愛の念に基づく場合が多いところ,本件では看護の必要性・相当性の立証がないとして付添看護費用を否定した事例

2015-07-14

 被害者は入院期間中に妻が付き添いをしたことにつき付添看護費用として62万5500円を請求した。これにつき本判決は,重症重篤患者の場合,病院は完全看護体制をとるのが通例であり,肉親は看護そのもとのいうより情愛の念から面会を重ねることが少なくないところ,本件においては付添の必要性に関する医師の証明等,看護の必要性,相当性等を認める証拠がないとして付添看護費を認めなかった。
(大阪地裁平成6年4月28日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>入院中の被害者の両親の付添看護費用を1日4500円として事故と相当因果関係ある損害として認めた事例

2015-07-13

 被害者の受傷内容は,相当重篤であり,被害者が入院した後の平成元年10月23日から退院した平成2年8月8日までの290日間にわたり付添看護を必要とし,実際に被害者の両親らが付添看護したと認められるところ,1日当たりの付添費は,4500円が相当とみるべきである。
(名古屋地裁平成4年5月11日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>付添看護費用を付添者(大工)の休業損害を基に1日5000円とした事例

2015-07-10

 被害者は,事故当時6歳の児童であり,入院期間中,その父母および祖母が交代で昼夜と通じて被害者に付添看護したところ,医師もその必要性を認めていたことが認められる。
 また,被害者の父親は大工をしていたが,少なくとも,同人が付添看護に当たったときは休業せざるを得なかったことが認められるので,この点も考慮に入れると付添看護費の額は,1日5000円と認めるのが相当である。
(福岡地裁平成元年1月19日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>入院中の付添看護費用として1日7000円を事故と相当因果関係ある損害として認めた事例

2015-07-09

 被害者は,M病院の入院期間中,意識消失の重篤な症状が長期間にわたって継続し,その間絶対安静が必要であったにもかかわらず,無意識のうちに体を激しく動かして苦しむことがしばしばあり,これを制止するのに2,3名の大人の力を必要としたこと,意識回復後も気管切開手術を受けるなどしたため,自己の意思で体を動かしたり,意思を他人に伝えたりできない状態が続き,退院までほとんど寝返りさえ打つことができなかったため,被害者の両親らが期間中継続して被害者の付添看護に当たったことが認められる。
 これによれば,近親者による付添看護のため少なくとも,1日当たり7000円(2名分合計197万4000円)を要したものと推認するのが相当である。
(大阪地裁昭和62年2月27日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>入院中の付添看護費用を付添者の休業損害を基に算定した事例

2015-07-08

 被害者の母は,訴外H商会に勤務し,月額13万円の収入を得ていたが昭和56年11月から昭和57年1月まで3か月休業し,入院中の被害者の付添看護を余儀なくされたため,その間合計39万円の収入を喪失したものと認められるところ,被害者の年齢(13歳),傷害の程度等に照らし母親の付添看護が必要であったと判断されるので,この収入の喪失は,被害者の被った付添看護費用の損害として計上することが許されるものというべきである。
(東京地裁昭和60年12月25日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>夫の共同で飲食店を営む母親が付き添い,その間に雇ったアルバイト費用を事故と相当因果関係ある損害として認めた事例

2015-07-07

 被害者の両親は,共同して小料理屋を営んでいたが,母が被害者の付添いのために店に出られず,やむを得ずアルバイトの仲居を雇い,88万0600円を支払ったことが認められる。
 被害者の年齢(7歳),傷害の部位,程度から入院,通院,通学に母が付き添ったことはやむを得ないものと認められ,また母親が店に出られず,仲居を雇ったことも営業上必要であったことが認められ,付添費,アルバイト雇料いずれも本件事故と相当因果関係がある損害ということができる。
 しかしながら,アルバイトを雇った結果として,現実には付添費の支出を免れたのであるから,付添費とアルバイト雇料とを二重に請求することはできず,額の多いと認められるアルバイト88万0600円の限度において請求を認めるのが相当である。
(福岡地裁昭和60年1月28日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>被害者の母親が行った入院中の付添看護費用を1日5500円として認めた事例

2015-07-06

 被害者は,H病院に入院の90日間,完全な付添看護を必要とし,被害者の母親がその付添看護をしたところ,その看護料は,主張の1日5500円を下らないと認められる。
(福岡地裁昭和58年5月24日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>1級1号の症状固定時26歳女子の将来の治療費について月額2万円で平均余命まで認定した事例

2015-07-01

 被害者の後遺障害の程度からすれば,被害者はその症状固定後も,症状の悪化を防ぎ,症状固定の状態を維持するため,今後も将来にわたり治療を継続する必要があり,口頭弁論終結後の将来の治療費も本件事故と相当因果関係のある損害と認められる。そして,症状固定後の平成17年8月から平成19年1月までの治療費の合計が1488万7177円であることからすると,将来の治療費につき月額2万円とする被害者の主張を相当と認める。そして,口頭弁論終結時(被害者29歳)における被害者の平均余命は57歳を下回らないから,これに対応するライプニッツ係数18.7605を乗ずると,被害者の将来の治療費は,450万2520円となる。
(東京地裁平成20年1月30日判決)

<弁護士・交通事故裁判例>事故により永久的下大動脈フィルターを体内に留置した被害者について将来治療費等を平均余命まで認めた事例

2015-06-30

 被害者は,永久的下大動脈フィルターを体内に留置しているため,症状固定時の年齢である42歳から当該年齢の平均余命(平成16年簡易生命表)まで38年間にわたり毎月1回の割合で抗凝固療法を受け,その治療費等の支払を要することが認められるから,将来治療費は,ライプニッツ方式(38年のライプニッツ係数は16.8679)により中間利息を控除して,被害者の将来治療費の本件事故当時の現価を求めると,次の計算式のとおり,90万6818円となる。
(東京地裁平成19年12月18日判決)

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