<弁護士・交通事故裁判例>温泉治療費,義指代の賠償が認められた事例

2015-05-29

 被害者は,ギプス固定のため,左腕や左手指の関節の動きが悪くなっており,医師の個人的な勧めもあって退院後間もなく伊豆長岡温泉に温泉療養に行き1万円を下らない費用を支出したものと認められ,事故と相当因果関係ある損害と認められる。
 被害者の切断した左手人差し指は,神経が過敏でわずかな刺激でも痛みを覚えるので,外部からの刺激を防ぐため,また外観上,機能上からも今後義指を装置する必要があり,その義指の価格は1万3000円で,耐用年数は2年程度であることが認められる。
 被害者が事故時27歳で,その平均余命は,45.58年であることから,これらの数値を基礎にライプニッツ式計算法により中間利息を控除して,被害者が今後必要とする義指代の減価を計算すると11万7366円となる。
(東京地裁昭和51年11月29日判決)
 

Copyright(c) 2016 ありあけ法律事務所 All Rights Reserved.