<弁護士交通事故裁判例>約10年後のインプラント治療費を認めた事例
2016-12-26
医師の陳述書によれば、本件事故により脱落した2本の永久歯については、被害者が成人し上顎の成長が止まって安定した頃に、インプラント治療を行うのが相当であると認められる。その時期は、相当因果関係が認められる治療の終了(症状固定)から約10年後と認められる。もっとも、その費用については、2歯で100万円と認定することが相当である。見積書の229万7400円は高めに見積もられている可能性が否めず、約10年の間に費用が低減する可能性も無視できないから、上記程度に控えめに算定すべきである。そして、ライプニッツ方式により中間利息を控除すると(10年のライプニッツ係数0.6139を乗ずる)、61万3900円となる。
(横浜地裁平成25年8月8日判決)