<弁護士交通事故裁判例>弁護士費用の賠償を求める権利は保険会社側にあるとした事例

2017-05-19

弁護士費用は,不法行為の被害者が,自己の権利擁護のために訴えを提起することを余儀なくされ,訴訟追行を弁護士に委任した場合には,相当と認められる額の範囲内で賠償の対象となるが,保険会社が求償権を行使する場合においては,これに要する弁護士費用が当然に賠償の対象になるものではない。もっとも,保険代位が生ずる時点で既に被害者が訴訟追行を弁護士に委任していた場合には,具体的に発生した弁護士費用の賠償を求める権利は損害賠償請求権の一部として保険会社に移転することになるが,本件において,このような事情は認められない。

(東京地裁平成14年12月25日判決)

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