<弁護士・交通事故裁判例>頚椎捻挫,腰椎捻挫を受傷した主婦が事故当時妊娠中でX線撮影や投薬が受けられないため,韓国で受けた漢方治療の治療費100万1728円を損害として認めた事例

2015-05-25

 被害者は,韓国に帰った後,デリン漢医院で平成4年10月20日から平成5年4月15日まで漢方治療を受け,治療費として合計896万ウォンを支出したことが認められる。
 鑑定嘱託の結果によれば,右治療費の必要性,相当性を認めることができ,これに反する証拠はない。
 また,被害者は当時妊娠中であり,通常のX線撮影や投薬等が受けられなかったから,かかる漢方治療によったこともやむを得ないものということができる。
 ところで,本件口頭弁論終結の日の前日終値の外国為替対顧客電信売相場に照らして,日本円に換算すると,右損害額は,100万1728円に相当するものと認められる。
(東京地裁平成10年1月28日判決)

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