高速道10キロ逆走で暴行容疑適用 兵庫県警、関電社員書類送検へ

2015-01-10

 兵庫県南あわじ市の神戸淡路鳴門自動車道で昨年9月、逆走してきたワゴン車と観光バスが接触した事故で、兵庫県警高速隊と交通捜査課は9日にも、暴行と道交法違反(事故不申告)の疑いで、ワゴン車を運転していた関西電力神戸電力所の社員の男(50)=加古川市=を書類送検する方針を固めました。

 男は当時、同社のワゴン車で島内の現場に向かっており、これまでの調べに「出口を通り過ぎ、遅れそうだったので逆走した」と話したといいます。逆走した距離は約10キロとみられ、県警は重大事故を起こしかねない危険な行為と判断、異例の暴行容疑の適用を決めました。

 捜査関係者によると、男は昨年9月9日午前、同自動車道南行き車線を逆走し、接触した観光バスのミラーを破損させるなどして走り去った疑いが持たれています。けが人はありませんでしたが、県警は衝突を避けるために観光バスなどに急ハンドルを切らせたことが暴行容疑に当たるとみています。

 男は、降りる予定だった西淡三原インターチェンジ(IC)を通過し、さらに次の淡路島南ICを約2キロ通り過ぎて気付いた。Uターンして西淡三原ICまで追い越し車線を約10キロ逆走し、その間に数十台とすれ違ったとみられるといいます。

 男は翌日出頭し、「考え事をしていて通過した。別の出口だと料金が余分にかかり、会社に知られたくなかった」と話したとのこと。

 高速道路を逆走する車の事故は全国で相次ぎ、警察庁などによると、昨年の逆走事案や事故は11月末時点で207件。うち人身事故は21件(兵庫は1件)でした。高齢ドライバーの判断ミスのほか、目的の出口を通り過ぎ、意図的に逆走したケースも目立つといいます。

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