<弁護士交通事故裁判例>退院後の自宅付添費を認めた事例
2017-07-11
被害者は,退院後,しゃがむこともできず,歩行時には杖が必要で,少なくとも平成7年中は夫の介護がないと生活が困難な状態にあり,夫が被害者の世話を行ったこと,平成8年になってからは,歩行器を使用して外出できるまでになってきたことが認められる。この認定事実によれば,被害者は自宅付添費として,1日当たり4000円,退院した平成7年11月7日から同12月31日までの55日分の22万円を認めるのが相当である。
通院付添費については,夫が被害者の通院に付き添っていたと認めるに足りる証拠はない。もっとも,平成7年中は付き添っていた可能性もあるが,タクシーでの通院であり,付添の負担の程度を考慮すると,自宅付添費の枠内で足りるというべきである。
(東京地裁平成10年8月26日判決)