<弁護士交通事故裁判例>障害等級1級3号の被害者につき平均余命25年間にわたる日額4000円の差額ベッド代と隔日介護とする日額3000円の将来介護費を認めた事例

2016-03-03

 将来の介護費日額6000円だが,隔日介護とすると日額3000円となり,平均余命28年で計算する。
 差額ベッド代は,被害者の治療のために必要かつ相当である場合に認められるものであるところ,本件では,①他の患者に対する迷惑を生じさせないために必要であると考えられること,②被害者には常時介護が必要な状態であって,親族や職業人による毎日の介護費用や自宅での生活を前提とした家屋改造費用等が当然損害として計上されうるものだが,被害者は,今後とも現在の入院生活を継続することを前提に,隔日の親族による介護費用の請求にとどめ,職業人による介護費用,家屋改造費用を請求していないこと,③被害者の入院は療養型のそれであって,将来継続して入院するかどうか疑問がないわけではないが,現に入院し,それが今後とも継続すると見込まれること,からすると,差額ベッド代を認めるのが合理的かつ相当であるとして,平均余命までの差額ベッド代を認めた。
(東京地裁平成12年9月27日判決)

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