<弁護士交通事故裁判例>被害者の労働を得られない期間も被害者に月額¥1,000,000の役員報酬を支払ってきた会社の報酬支払分を損害と認めた事例
2018-07-25
会社の損害:¥8,885,160
被害者は、本件事故当時原告会社の代表取締役であり、従業員は25名ばかり
を擁していたこと、被害者の負傷休業中も原告会社は営業を続けていたこと、
そして原告会社は、被害者の欠勤中も月額¥1,000,000の役員報酬を
支払ってきたことが認められる。被害者本人は、その休業により営業成績が
落ちた旨供述するが、これを裏付ける的確な証拠はない。
原告会社は被害者の労働を得られないことにより、賃金センサスによる平均賃
金程度の被害を被ったと評価するのが相当である。治療状況からみて、被害者
は、当初7か月は全く稼働できず、その後4か月は10%程度、その後7か月
は20%程度しか稼働できなかったと認められる。
認容額:¥8,885,160
(神戸地裁 平成11年4月21日判決)