<弁護士交通事故裁判例>控除した残額の約10%を弁護士費用と認めた事例

2017-06-05

被害者側は自賠責保険の被害者請求をしていないが,それをするかどうかは被害者側の自由であり,また死亡保険金3000万円の満額が支払われるとは限らないから,加害者側が主張するように上記3000万円を控除して弁護士費用を算定するのは相当ではない。もっとも,最判昭和44年2月27日判決(民集23.2.441)も判示しているとおり,相当因果関係が認められる弁護士費用の額は,事案の難易,請求額,認容額その他諸般の事情を考慮して定められるべきであって被害者側の主張するように当然に認容額の約1割とすべきものでもない。本件においては特に認容額を増額すべき事情が明らかになったわけではない。そして本件においては,少なくとも遺族固有の慰謝料の合計額750万円については「赤い本」等にも記載されている自賠責保険金の支払基準によれば,極めて容易に支払われたはずである。したがって,弁護士費用の総額は,認容額の総額4894万2275円から上記750万円を控除した4144万2275円の約10%として,410万円とするのが相当である。

(横浜地裁平成25年2月14日判決)

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