<弁護士交通事故裁判例>弁護士費用について委任していたか否かで判断した事例

2017-05-23

被害者側会社とは被害者車両の損害について車両保険金,被害者の人身損害について人身傷害補償保険金,ガードレール損害について対物賠償保険金を支払った保険会社のことである。
保険会社が商法662条1項においては,これに要する弁護士費用が,当然に道外不幸行為と相当因果関係にある損害となるものではないと解される。もっとも,保険代位が生じる時点で既に被害者が訴訟追行を弁護士に委任していた場合には,具体的に発生した弁護士費用の賠償を求める権利は損害賠償請求権の一部として保険会社に移転することになるが,本件においてそのような事情は認められない。したがって,弁護士費用は被害者側会社の損害と認めることはできない。

(東京地裁平成15年9月2日判決)

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