Archive for the ‘未分類’ Category

<弁護士交通事故裁判例>被害者が自宅介護となってからの介護料につき退院から58年間につき1日1万円を認めた事例

2016-02-24

 被害者の症状経過等からすれば,被害者が自宅介護になってからは,昼間の介護については,常時一人の介護者および経口摂取,摘便等を補助する介護者が必要であるものと認められる。夜間については,体位交換,おしめの交換,痰の吸引作業が必要であるが,昼に比べると負担が小さいと認められる。したがって,昼間は一人による常時介護とこれを補助する作業,夜間は一定の介護が必要であり,その期間については,退院から58年間の介護が必要と認めるのが相当であるが,介護の期間が長期にわたること,日会社に対する介護の必要性や程度が今後変化する可能性があることなどを考慮し,損害の公平な分担という観点から,その費用については,1日1万円と認めるのが相当である。
(大阪地裁平成12年7月24日判決)

<弁護士交通事故裁判例>3級3号の被害者につき平均余命51年間にわたり日額3000円の将来介護費を認めた事例

2016-02-23

 被害者は日常生活に必要な行動については自立しているが,本件事故による後遺障害により重度記憶障害,軽度~中等度の注意力障害という後遺障害が残り,そのため被害者に事故等が起こることを防止するため監視が必要であること,被害者の右症状については今後わずかの回復しか見込まれない状況であることが認められる。そして,被害者につき,随時介護の必要性があるとまではいえないが,このような被害者の状況を考慮すると,被害者には将来にわたる付添の必要が認められ,その額は1日当たり3000円,その期間は被害者の症状固定時である平成8年3月14日から平均余命である77歳までの51年間と認めるのが相当である。
 なお,被害者らは諸浦の介護費用に治療費,通院交通費,通院付添交通費を含めて主張するが,症状固定後の治療の必要性を認めるに足りる証拠はなく,右主張は認められない。
(名古屋地裁平成12年5月29日判決)

<弁護士交通事故裁判例>後遺障害1級の被害者(女児・6歳)の将来の介護費用として父親が67歳に至るまでの28年間については日額6000円の介護費用を認め,それ以降被害者が83歳に至るまでは職業付添人による介護が必要であるとしてリハビリ・交通費を含めて日額1万円の介護費用を認めた事例

2016-02-22

 退院後,被害者の父親が67歳になるまでの28年間については,被害者の付添介護費用として平均日額6000円を要するものと認める。
 それ以降は,両親が被害者の介護をすることを期待できず,職業付添人による介護が必要であるから,リハビリおよびその交通費等の費用を含めて,介護費用として日額1万円を要するものと認めるのが相当である。
 また,被害者の病状等からすれば,本件事故による脳の器質的障害により,生命維持について特段の障害があるとは認められず,肺炎等にり患する危険性はある程度通常人より高いとはいえ,その危険性を考慮した介護がなされていれば,特段,通常人と生命維持の天について,異にして考えるべき事情は認められない。したがって,平成5年簡易生命表女子平均余命に照らし,被害者主張の範囲内で83歳まで,退院時から76年間介護費用必要として計算するのが相当である。
(大阪地裁平成12年2月28日判決)

<弁護士交通事故裁判例>後遺障害1級の被害者に家政婦の費用日額1万円以上が支払われている看護態勢が,将来にわたって維持されるとは認め難く,日額7300円の限度で将来の介護費用を認めた事例

2016-02-19

 被害者の介護には雇用された家政婦が当たっており,その費用として日額1万円(基本給7300円)以上の金額が支払われていることが認められるが,右の看護態勢が将来にわたって維持されるとは到底認め難く,将来近親者において介護に当たる場合のあることも十分予測し得るところであることからすると,右の介護費用は,控えめにみて家政婦の基本給に相当する日額7300円,年額266万4500円の限度で本件事故と相当因果関係のある損害であると認める。そこで,年額266万4500円に平成7年簡易生命表で認められる24歳における平均余命年数53年に対応するライプニッツ係数を乗じることにより中間利息を控除して事故時における現価を算定する。
(岡山地裁平成12年1月25日判決)

<弁護士交通事故裁判例>後遺障害1級該当の被害者が事故の2年余の後,急性硬膜外血腫によって死亡した場合につき,死亡後の介護費用を事故による損害と認めることはできないとした事例

2016-02-18

 交通事故の被害者が事故後に別の原因により死亡した場合には,死亡後に要したであろう介護費用を右交通事故による損害として請求することはできないと解するのが相当である。
(最高裁平成11年12月20日判決)

<弁護士交通事故裁判例>被害者が後遺障害のため介護を要する状態にあったが,訴訟係属中に胃がんにより死亡した場合について,死亡後の介護費用を事故による損害として請求することはできないとした事例

2016-02-17

 交通事故の被害者が事故後に別の原因により死亡した場合には,死亡後に要したであろう介護費用を右交通事故による損害として請求することはできないと解するのが相当である。被害者は原審口頭弁論終結前である平成8年7月8日に胃がんにより死亡し,死亡後は同人の介護は不要になったものであるから,死亡後の介護費用を本件事故による損害として請求することはできない。
(最高裁平成11年12月20日判決(大阪高裁平成9年11月28日判決の上告審))

<弁護士交通事故裁判例>将来の介護費用について,母親が67歳になるまでは1日当たり6000円,それ以降は1万2000円で認めた事例

2016-02-16

 被害者は,症状固定後もリハビリのために入院を続け,退院後も母親が体位交換や泌尿器の管理など昼夜分かたぬ介護を行ってきたことが認められる。
 母親が67歳になるまではその介護を担当できるものと認めるのが相当であり,介護内容等を考慮すると,介護費用としては1日当たり6000円を考えるべきである。
 母親による介護が望めなくなった後は,職業介護人に依頼せざるを得ず,実費分を全額損害として認めるべきである。「厚生省看護の給付の取り扱いと付添い看護料の設定について」によれば,被害者が該当すると思われる看護の基準として,一人付添看護で看護婦で基本給9040円,泊込給1万3270円,准看護婦で基本給7680円,泊込給1万1280円,2人付添看護で看護婦で基本給7030円,泊込給1万0330円,准看護婦で基本給5970円,泊込給8760円となっている。
 以上によれば,職業的付添人による介護のための費用は,1日当たり少なくとも1万2000円を下回ることはないというべきである。
(東京地裁平成11年2月26日判決)

<弁護士交通事故裁判例>将来の介護費用について,常時介護を必要としないが1人で生活することは難しいとして常時介護の50%の介護が必要と認めた事例

2016-02-15

 被害者は,一応,動いたり,話したりすることができるから常時介護を必要としないが,一人で生活することは難しいと認められる。
 そして,介護の程度を判断するのはきわめて困難であるが,医師の意見を参考にし,さらに,日常生活状況を併せて考えると,常時介護を100%とすると,50%の介護が必要であると認めることが相当である。
 したがって,将来の介護料として,1日5000円に平均余命年数36年を乗じ,その50%である1850万円と認められる。
(大阪地裁平成11年1月25日判決)

<弁護士交通事故裁判例>将来の介護費用について,訪問看護及びホームヘルパーサービスの各費用,妻の介護費用,妻が入院中に終日介護してもらう要員1名の宿泊看護費用を認めた事例

2016-02-12

 訪問看護費用
 1月あたり3000円を要する。
 ホームヘルプサービス費用
 1日あたり平均644円を要する
 妻の介護費用
 妻の年齢及び持病より3年間は妻が終日付き添って看護しうるとして1日あたり3500円で認定
 宿泊看護費用
 妻による介護以降は,妻に代わり被害者に付き添って終日介護にあたる介護者が必要であるとして1日あたり1万0700円で認定
(大阪地裁平成10年11月12日判決)

<弁護士交通事故裁判例>頚髄損傷の後遺障害(1級)を残した中学生女子の将来の介護費について,父親が付き添う21年間は日額4500円,職業付添人が付き添うその後の47年間は日額1万円で算定した事例

2016-02-09

 被害者は症状固定時から父親が67歳になる21年間は父親による介護を,それ以降の47年間は職業付添人の介護を要する。被害者のために居宅に介護用具がそろえられる予定であること等を考慮すると父親の介護費としては日額4500円,職業付添人の付添費としては日額1万円が相当である。
 将来の雑費として月額1万2000円をもって相当と認める。
 介護用ベッドの購入のために給付される補助金は社会福祉事業の一環として給付されるものであり損害の填補としての性格を有しない。
 ホームエレベーターについては他の家族の利便と生活向上にもつながるものであるとして,設置代金の80%を損害と認定
 車椅子を積むことのできるワゴン車の購入費240万円については家族の便にも資するものであり,50万円を認定
(大阪地裁平成10年6月29日判決)

« Older Entries Newer Entries »
Copyright(c) 2016 ありあけ法律事務所 All Rights Reserved.