債務整理・自己破産のメリット・デメリット

 

債務整理のメリット1

債務整理の第一のメリットは,借金の額を減らすことができることです。

借金の利息は,利息制限法という法律で上限となる利率(%)が決められています(上限金利)。
この上限金利を超える利息は,法律上無効です。
消費者金融(サラ金)や信販会社(クレジット会社)の多くは,この上限金利を超える利息でお金を貸し付けています。
したがって,これらの業者から借入れ,返済をしている限り,利息を払い過ぎている場合が多いのです。

債務整理では,この払い過ぎた利息(過払い利息)を,過去にさかのぼって,改めて借金の額を計算し直します。
これを引き直し計算といいます。
債務整理をすれば借金の額を減らすことができるのは,この,過払い利息の引き直し計算をするからです。

債務整理する最大のメリットは,引き直し計算によって借金の額を減らせることにあります。
債務整理後の返済は,引き直し計算後の減額された借金の額になります。

債務整理のメリット2

債務整理の第二のメリットとして,債務整理によって借金の額が減るだけでなく,返済すべき借金が残らず,逆に払い過ぎが判明することもあります。
これが最近よく聞くようになった「過払い(かばらい)」の状態です。

債務整理をしないと,過払いを発見し,回収することはできなくなります。

なお,過去に,消費者金融(サラ金)からの借金や信販会社(クレジット会社)からのキャッシングを完済したことがある人の場合は,必ずといっていいほど過払いになっています。
この場合も過払い金返還請求をすることにより取り戻すことができます。

債務整理のメリット3

債務整理の第三のメリットは,債務整理をすると,その後の返済はすべて借金の元本に充てられることです。

これは,債務整理前の状態と比べると分かりやすいでしょう。
債務整理前は,返済したお金の大部分が,利息の支払いに充てられ,なかなか借金が減らなかったことと思います。

ところが,債務整理後は,無利息の借金を返済するのと同じで,毎月,返済したお金と同じ分だけ借金が減っていくことになります。

債務整理のメリット4

債務整理の第四のメリットは,弁護士が受任することにより,サラ金などからの支払い催促(取立て)が止まることです。

債務整理を開始すると,以後の窓口は代理人である弁護士になります。
サラ金などの業者は,弁護士が代理人となって債務整理を開始した後は,本人に支払いの催促などの連絡をしてはならないことになっているからです。

個人再生特有のメリット

個人再生に特有のメリットとしては,自己破産とは違って,住宅ローンを支払うことができ,マイホームを手放さなくてもよいというメリットがあります。

債務整理のデメリット

債務整理のデメリットの1つに,債務整理を開始するとクレジットカードを使ったり作ったりできなくなることがあります。
クレジットカードにかぎらず,新たに借り入れ(キャッシング)したり,ローンを組めなくなります。

任意整理の場合で5年程度,自己破産・個人再生の場合で7年程度は,新たな借り入れやローンを組んだりできなくなりますが,その期間が過ぎるとクレジットカードの作成・利用や借り入れ等ができるようになります。

自己破産特有のデメリット

自己破産に特有のデメリットとして,次のものがあります。

まず,自己破産の手続中は,保険の外交員や警備員の仕事に就くことができません。
自己破産の手続中,これらの職業に就いたり仕事を継続したりすることができなくなります。

ただし,自己破産の手続が無事に終了すればこれらの制限はなくなります。

自己破産をする場合,保証人に請求が行くことになります。
破産した方の借金が免責されても保証人の借金は免責されません。

また,自己破産をすると,不動産などの高価な財産は原則として手放さなければなりません。
ありあけ法律事務所では,債務整理・自己破産・個人再生・過払い金などに関する相談は無料です。
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