<広島拘置所>死刑囚が国を提訴…接見時立ち会いは違法

2015-03-06

 死刑囚と弁護士が再審準備のため精神科医の同席で面会した際、広島拘置所の職員が立ち会うなどしたのは違法として、この男性死刑囚と弁護士2人が5日、国に計330万円の損害賠償を求めて広島地裁に提訴した。

 訴状などによると、弁護士は昨年11月13日、死刑囚と再審請求の打ち合わせをするために精神科医を同席させた際、広島拘置所に、面会立会人なし▽時間制限を設けない▽弁護士のICレコーダー使用--を求めた。拘置所がいずれも拒否したため具体的な打ち合わせができず、「秘密交通権」が侵害されたと主張している。

 この死刑囚の再審請求を巡っては、最高裁が13年12月、拘置所が弁護士との面会に職員を立ち会わせない「秘密面会」を拒否したことを違法と判断した。

 原告の死刑囚は、無期懲役判決を受けて仮釈放中だった1992年、広島県福山市で知人女性(当時87歳)を殺害するなどしたとして強盗殺人罪などに問われ、2007年4月に死刑が確定した。昨年2月、広島高裁に再審請求した。
(毎日新聞より)

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