<弁護士・交通事故裁判例>四肢麻痺,暴行直腸障害等の28歳男子の完全看護体制の病院における親族の入院付添看護費として1日当たり8000円を認めた事例

2015-08-11

 被害者が入院していた病院においては,いずれも患者に対する介護を看護婦等の医療スタッフが行っており,親族の付添看護について,医学的観点からの必要性・相当性を裏付ける具体的事情を認めることはできない。しかし,親族らが見舞いに訪れ,着衣の洗濯や日用品の購入等を行う必要がある場合は,名目はともあれ,相当の範囲内で金銭的に評価するのが妥当である。被害者の傷害は極めて重篤であり,被害者の親族が,被害者の入院期間中,おおむね被害者ら主張の頻度で,病院に赴き,着衣の洗濯や日用品の購入等を行う必要があり,現にこれを行ってきただけでなく,親族ら自身,病院から介護指導を受けていたことが認められる。被害者の親族が通院した際に行った具体的な行為内容等に照らすと,それが精神的支援の意味を有したことに疑いはないが,いわゆる付添看護費としての単価につき,医学的観点からの必要性・相当性が認められる場合におけるそれと同等に評価することは躊躇されるが,移動に要する費用が相当程度必要であったことが容易に推測され,その金銭的評価としては,被害者主張の期間(528日分)を前提とすれば,交通費も含め,1人分に限り1日当たり8000円と解するのが相当である。
(東京地裁平成15年1月22日判決)

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