<逆転無罪>「女性の証言は信用できない」と男性会社員に

2015-02-13

◇強制わいせつ致傷罪事件で大阪高裁判決

 バーで女性店員にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ致傷罪に問われた京都市伏見区の男性会社員(42)の控訴審判決で、大阪高裁は13日、懲役2年(求刑・懲役4年)の実刑とした裁判員裁判の1審・京都地裁判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。笹野明義裁判長は「女性の証言は全体的に信用できない」と述べた。

 男性は2013年6月、客として訪れた京都市下京区のバーで、閉店時間を過ぎていたため女性店員に退店を求められたことに憤慨。カウンターを両手でたたき、女性を押し倒して足に約1週間の打撲を負わせたとして起訴された。男性は無罪を主張していた。

 判決は、バーのカウンターに残されていた男性の掌紋の付き方が、女性の証言と異なると指摘。下半身を触られたとする女性の供述も「捜査段階と変遷し、誇張している可能性がある」とした。

 1審は掌紋について女性の証言通りに付いていたと認定。しかし、大阪高検が再捜査した結果、1審の証拠が誤っていたことが判明し、検察側は控訴審で「遺憾の意を表明する」と述べていた。
(毎日新聞より)

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